【プロ野球】「打率3割、30本塁打」に騙されるな 元編成担当者が明かす「当たり助っ人」を見抜く3つの条件 (3ページ目)
── 首脳陣が我慢して使い続けたことも大きかったわけですね。
宮田 それもありますけど、日本ハムは二軍が鎌ヶ谷です。独身ならともかく、家族持ちの外国人選手を鎌ヶ谷に送るとなれば、家族ごと引っ越さなきゃいけない。つまり、「我慢して使わざるを得ない環境」があったんです(笑)。ただ、レアードはサードの守備が抜群にうまかった。だから打てなくても使い続けられた。そうしたら化けたわけです。
西武では、エステバン・ヘルマンが成功したのも、当時の渡辺久信監督が我慢して使い、彼が生きる場所、つまり打順やポジションを探してくれたからです。外国人選手が活躍できるかどうかは、監督にかかっています。代理人もそこはよく知っていて、「この監督のところには選手を送りたくないな」と、監督の性格まで把握していますよ。
【投手の成否を左右する日本のマウンド】
── 投手の獲得や見極めは、打者よりもさらに難しいのでしょうか。
宮田 そうですね。球威、球速、変化球のキレ、クイックや牽制がうまいかどうか。チェックポイントはいくらでもありますが、それと同じくらい大事なことがあります。それは、マウンドとの相性です。
メジャーは、どの球場でもマウンドの硬さや傾斜に大きな違いはありません。ところが日本は、硬い、柔らかい、傾斜が急、緩いと球場ごとに違い、地方球場へ行けばさらに変わってくる。その環境への対応力が求められます。
── アメリカで投げてきた投手に向いているマウンド、向いていないマウンドはありますか。
宮田 みずほPayPayドームと、エスコンフィールド、それから京セラドーム大阪はいいですね。逆に、私の経験では神宮球場やベルーナドームは難しい。マウンドが違えば、制球力にも大きく影響します。下半身をうまく使って体重移動できるタイプなら対応できますが、上体に頼って投げるタイプだと、着地する前足が不安定になるだけでもダメになります。
たとえばデニス・サファテ。ソフトバンクで活躍する前に1年間、西武にいたことがありますが、その時は、西武の本拠地のマウンドへの対応に苦しんでいました。それで、「宮田、うちのホームのマウンドを福岡と一緒にしてくれるなら、その改装費は俺が払ってもいい」と言ったことがあるくらいでした(笑)。当時は傾斜が緩いうえに、土も柔らかかった。今は硬くなりましたが、球場全体の構造上、傾斜自体を大きく変えるのは難しい。西武の本拠地で外国人投手を当てるには、下半身をうまく使えるタイプじゃないと難しいと私は思っています。
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