【WBC2026】侍ジャパンが見せつけられた世界との差は何か? 小早川毅彦が断言「もうスモールベースボールでは勝てない」 (3ページ目)
── 投手にとっては、厳しい大会だったと。
小早川 結果、カウントを不利にしてしまい、ストライクを取りにいった球を打たれる場面が目立っていました。メジャーのトップクラスの投手ですら失点しているのを見て、「これは日本も同じ状況になるだろう」と、予選の段階で感じていました。
【メジャー打者のスイングの変化】
── そのほか、感じたことはありましたか。
小早川 まず投手からすれば、大会の時期はコンディションが万全ではなく、本来のストレートの最速が出にくい。球速が落ちる分、どうしても捉えられやすくなります。そしてもうひとつ、打者のスイング軌道も変わってきています。少し前まではアッパースイングが主流で、投手は高めのストレートで攻めることができました。しかし今は、その高めの球にも対応できる軌道へと変化している。そのためミスショットが減り、カウントを悪くしてストレートを投げた際には打たれる確率が高くなっている。
── 日本の攻撃についてはいかがでしょうか。長距離打者を並べた打線でしたが、結果として機能しませんでした。
小早川 あれほどの技術を持った投手が相手ですから、スモールベースボールでかき回して1点を取りにいっても、5点、6点取られてしまえば勝負になりません。さらに言えば、アメリカやドミニカといったチームは、総合力で見ても日本より上でしょう。日本が勝つためには、やはり力をつけていくしかないと思います。
── その「力」というのは、具体的にどういうことでしょうか。
小早川 今回の日本も、大谷翔平選手を筆頭に、鈴木誠也選手、吉田正尚選手、村上宗隆選手、岡本和真選手といった打者が並びました。今回、村上選手や岡本選手は苦しみましたが、彼らもさらに力をつければ、他国と同じ土俵で戦えるはずです。重要なのはスピードとパワーです。より正確に言えば、「確実性を高めること」だと思います。飛距離を伸ばすというよりも、スイングを鋭く、速くしてミート率を上げる。私はもう何年も前から言ってきましたが、その発想にスモールもビッグもないと思います。
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