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【WBC 2026】窮地の侍ジャパン救援陣の救世主となるか 「大谷2世」と呼ばれた男がプロ12年目で世界の舞台に (3ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro

 同年7月8日の日本ハム戦(PayPayドーム=現みずほPayPayドーム)。2対2で同点の9回表に当初マウンドに上がったのは又吉克樹だったが、先頭打者の打球処理で一塁ベースカバーに向かおうとした際に右足を負傷(その後、骨折が判明)。無死一塁の場面からスクランブル登板したのが松本だった。

 松本は二死満塁とピンチを広げてしまったが、最後は野村佑希をオール直球で3球三振。前日は敵地・楽天戦で4回途中からリリーフし、2回無失点。この日は移動ゲーム直後の緊急登板という条件下で、シーズン初ホールドを記録した。

 それまではあらゆる場面で起用される"ジョーカー"としての役割が主だったが、藤本博史監督(当時)の口から「松本は(イニングの)後ろのほうで考えている」「松本は勝ちパターンのところで」と聞かれるようになり、セットアッパーの役割をまかされる試合が増えていった。

 そうして松本は、絶対的セットアッパーの地位を確立していったのだった。

【憧れのヒーローは松坂大輔】

 昨季は「8回の男」として51試合に登板して防御率1.07と抜群の安定感を発揮。39ホールドを挙げて最優秀中継ぎの初タイトルを獲得した。直近3シーズンだけでも87ホールドをマークしている。

 侍ジャパントップチームへの初選出は、昨秋の韓国との強化試合だった。その期間にピッチコムやピッチクロック、さらにボールへの対応を経験しているのは強みになる。

「1月の自主トレからWBC使用球で練習してきました。ボールについてはそんなに気にならないですね」

 侍ジャパンの救援陣は、14日からの宮崎合宿を直前にして立て続けにアクシデントに見舞われた。西武の平良海馬が春季キャンプで左ふくらはぎに違和感を覚え、7日に「左ふくらはぎの軽い肉離れ」で全治2〜3週間との診断が発表。11日に出場辞退が発表され、急きょ楽天の右腕・藤平尚真が追加選出される事態となった。

 その動揺が収まらないうちに、12日には阪神・石井大智の出場辞退も発表された。前日の紅白戦で痛めた箇所が「左アキレス腱損傷」だったことが判明したためだ。

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