篠塚和典が選ぶ巨人歴代ベストナイン 「ON抜き・V9以降」の条件で名前が挙がったのは? (2ページ目)
――キャッチャーは誰を選びますか?
篠塚 現監督の阿部慎之助です。僕らが一緒にやっていた山倉和博さんや中尾孝義さんもいいキャッチャーでしたし、江川さんとバッテリーを組んだといえば山倉さんなのですが、ひとり選ぶとすればやっぱり阿部ですね。
あれだけ長く(19年)、大変なポジションであるキャッチャーを続け、かつ首位打者や打点王のタイトルも獲っていますし、2000本安打を達成して400本以上の本塁打を打った。(2013年の)WBCでは侍ジャパンの4番を任されていましたし、長年に渡って司令塔としてチームを牽引していました。文句なしです。
【セカンドに自分は入る?】
――続いて、ファーストはいかがですか?
篠塚 王さんを除くとなるとファーストはなかなか難しいですが......同じ時期に一緒にプレーしていた中畑清さんは、ファーストで7年連続でゴールデングラブ賞を受賞していますし、選びたいところです。そのほかにファーストを守った選手といえば、落合博満さんや清原和博といったFAで加入した選手、ロベルト・ペタジーニなど外国人選手が多いイメージで、年数が短いんですよ。長く守っていた点を重視すると、中畑さんになりますね。
長年一緒にやっていて、ファーストの守備のうまさを近くで見ていたこともありますね。ゴールデングラブ賞を7回獲れたのは「シノ(篠塚氏の愛称)のおかげ」といつも言ってくれていますし(笑)。打撃面も、通算打率は.290ありますから。あと、ベストナインを選ぶにあたっては実績もそうですが、チームをまとめる雰囲気を出せる選手も選びたいところ。そういう意味でも、やっぱりプロ野球選手会初代会長でもあり、ムードメーカーの中畑さんがファーストですね。
――セカンドはいかがでしょうか?
篠塚 言いづらいのですが、攻守両面で考えると自分ですかね?(笑)。自分の後に長くセカンドを守った選手は仁志敏久くらいしかいませんよね。昨年は吉川尚輝がよかったので今季以降も期待できますが、近年セカンドを守った選手は不振で外されたり、故障でダメになったり、1、2年で終わってしまう選手が多いじゃないですか。そういう観点からも、自分を入れざるをえないのかなと。
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