【ドラフト2024】篠塚和典が予想する巨人の補強ポイント「長打力のある野手」「ショート」「即戦力投手」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【投手は即戦力を重視】

――ピッチャーはいかがですか?

篠塚 阿部監督がシーズン開幕前にも言っていましたが、右でも左でもピッチャーは何人いてもいいんです。このオフは特に菅野智之がメジャー挑戦という話にもなっていますし、彼が抜けた場合の15勝の穴を誰が埋めるのかと考えたら、かなり厳しい。そうなると必要なのはやはり即戦力。1年目から2桁の勝ち星を挙げられるような能力のあるピッチャーを指名するんじゃないですか。

――関西大・金丸夢斗投手(左投げ)は、完成度の高いプロ注目の即戦力左腕と評されていますが、どう見ていますか?

篠塚 球の速さ(最速154km)も魅力なのですが、とにかくコントロールがいいですよね。そのうえ変化球のキレもよくて、三振が取れる。間違いなく即戦力だと思いますし、どこの球団も欲しがる逸材だと思います。

 即戦力左腕では富士大・佐藤柳之介投手(左投げ)、素材型の左腕では身長が2m近くある(198cm)東海大相模・藤田琉生投手(左投げ)も面白いです。左の先発は今季先発ローテーションに定着した井上温大らがいますが、やはり左が少ない。しっかりとした左の先発がもう1枚欲しいですよね。

 左にこだわらなければ、愛知工業大・中村優斗投手(右投げ)や法政大・篠木健太郎投手(右投げ)は力のあるボールを投げますし、今年は大学生を中心に逸材が多い印象です。

――中村投手は最速159kmの速球派です。

篠塚 今の時代はかわして抑えることが難しくなってきていますし、ある程度真っすぐが速くないと厳しい。そういう意味では160km近くのボールを投げるピッチャーは魅力がありますし、先発だけではなく中継ぎや抑えなど幅広く活躍できる可能性があります。巨人の場合は大勢がいて抑えはしっかりしていますが、大勢までつなぐ中継ぎは強化すべきだと感じます。

 ただ、内野手、外野手、ピッチャー各部門のすべてでいい選手を獲るのは難しいですし、どこに重点を置くかです。巨人の場合はキャッチャーも必要だと思うんです。今季は岸田行倫が頑張っていましたが、ピッチャーによって大城卓三が受けたり、小林誠司が受けたりしていたので、もう少ししっかり任せられるキャッチャーがいればなと。

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