【ドラフト 2024】名物記者が徹底紹介する隠し球5人。 逆輸入打者など注目の素材型も (3ページ目)
【「マイナーリーガーがいるのか?」と錯覚させるほどの存在感光る投手】
菊地 続けて僕は、國學院大學のシャピロ・マシュー・一郎投手を挙げたいと思います。じつは、高校時代もドラフト候補として注目されていた選手なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
加藤 國學院栃木高校ですよね。
菊地 はい。ですが、高校時代で公式戦に登板したのは3イニングのみ。幻の古代魚「シーラカンス」的な感じで、「本当に実在する投手なのか!?」とウワサになっていました。
加藤 いま思えば、目撃できた人は本当にレアでしたね。
菊地 僕はその3イニング中、2イニング見ましたよ(笑)。上背があって、体つきもいいピッチャーでした。お父さんがアメリカ人で、著名なジャーナリストの方なんです。日本文化に造詣が深いので、ひょっとしたら日本人より日本が好きかもしれません。シャピロ投手自身も日本らしい下町で育っていますから。ただ、国学院大学に進学後も相変わらず"シーラカンス状態"が続いているんですよ。
加藤 なかなか投げないんですよね。
菊地 今年のリーグ戦でも、まだ3試合(収録時点)しか投げていません。でも、数少ない試合だけでも相当なインパクトを残しています。それぐらい凄いボールを放る投手なんです。大学野球に、ひとりだけマイナーリーガーが交ざっているみたいな(笑)。そういう、いい意味でのミスマッチ感があるんです。シャピロ投手のボールを一球でも見れば「あ、これはもう学生野球じゃないな」と。そういうイメージを持つはずです。それにこの夏、彼は大学に在学しながらアメリカのサマーリーグに挑戦しているんですよ。
加藤 それはすごい!
菊地 アメリカ武者修行で揉まれてきていると思うので、さらに凄みを増しているんじゃないでしょうか。
加藤 あとはスカウトの方々がどういう評価をするのか。楽しみですね!
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