パ・リーグの新人王候補は? 高木豊が挙げる有力投手3人と、今後に期待の野手 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――今季は新人王を狙える野手がいないとのことですが、今後楽しみな選手はほかにいますか?

高木 ソフトバンクの廣瀨隆太(35試合出場、103打数24安打、打率.233、2本塁打、9打点)は、今後に期待できるバッティングを時折見せてくれました。パワーに目がいきがちですが、広角に打てますし、けっこう器用なんです。低めのボールを拾うのもなかなかうまいですね。

 ただ、セカンドには牧原大成や三森大貴らがいて、レギュラー争いで彼らに勝てるのか、という話ですよ。高い壁を乗り越えて初めて道が開けていくので。牧原と三森は左打ちで、廣瀬は右打ちなので、相手が左ピッチャーを先発で起用した時にスタメンで使われたら必ず打つとか、自分の特徴を活かしながら、信念を持って地道にアピールしていくことですね。レギュラーになる選手は、少ないチャンスを活かして這い上がるものです。

――いい素質を持っている選手は多そうですね。

高木 そうですね。ただ、いいものを持っていても代えられてしまうのは、いい状態が続かないからです。パフォーマンスを安定して発揮できるようになればレギュラーも近づいてくると思いますが、山村にしろ、廣瀬にしろ、あと1、2年はかかるんじゃないですかね。新人王候補としての評価となると、やはり野手は総じて厳しいでしょう。

【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)

1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。

■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

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