清水直行が予想したパ・リーグAクラス3チームは「戦力差がない」上位浮上のカギを握るのは? (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【3位予想:ソフトバンク】

――山川穂高選手、アダム・ウォーカー選手を加え、打線が強力になったソフトバンクは3位予想ですね。

清水 ここまで挙げたロッテ、オリックス、ソフトバンクは戦力にあまり差がないと見ていますし、この3チームがAクラスを争うと見ています。小久保裕紀監督は1年目ですが、二軍監督を務めていたので若い選手を含めてチームをよく知っているでしょうし、初年度からリーグ優勝する可能性もあると思っています。それと、オープン戦では山川が想定していた以上に機能していましたが、シーズンも同様であれば他チームにとって脅威でしょうね。

――Aクラス予想の3チームにはあまり差がないとのことですが、それでもソフトバンクを3位としたのは何か不安材料がある?

清水 打線はおそらく問題ないと思いますが、懸念しているのは投手力。オリックスやロッテより劣ると思います。特に先発陣は、有原航平やベテランの和田毅に頼らなければいけない状況で、板東湧梧や大津亮介あたりの突き上げがないと厳しい。

 一方で、今季から先発に転向したリバン・モイネロは投げる体力がありますし、変化球が多彩で先発の適正を感じます。打線の援護があれば12、13勝ぐらいするかもしれません。

 ここまでの3チームは、"化ける"選手が1、2人出てきたチームが上にいくんじゃないかと見ています。ソフトバンクでは育成選手だった仲田慶介、緒方理貢、川村友斗が支配下登録されましたよね。川村選手は長打も期待できて面白いですし、3人とも化ける可能性を秘めていると思います。

【4位予想:日本ハム】

――日本ハムは、ここ2年に比べて戦力が充実している印象です。

清水 昨季ブレイクした万波中正やバッティングが安定している松本剛、アリエル・マルティネスが健在ですし、新加入のフランミル・レイエス、アンドリュー・スティーブンソンも含めて打線が固まってきました。特にスティーブンソンはスピードもありますし、新庄監督がやりたい野球にマッチするんじゃないかなと思っています。投手は上沢直之が抜けましたが、山﨑が入ったことで戦力を維持できています。

 あとは新庄剛志監督が期待している若手たちがどれだけ出てくるか。若い選手が多いと勢いに乗った時は怖いですし、ある程度は自由にやらせたほうがうまくいくんじゃないかと。新庄監督は勝負の3年目と位置づけていると思いますし、2年連続の最下位からどこまで上がるのか楽しみです。

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