福田秀平が吐露したロッテでの苦悩の4年 「チームやファンの方にすごく残念な思いをさせてしまった」 (3ページ目)

  • 杉田純●文 text by Sugita Jun

「ソフトバンクでレギュラーになったことがない状態で、自分自身としてもFAを機に定位置をとるという、僕のなかでは挑戦でした。正直、この4年間はその勝負に負けたと思っています。重圧は......もしかしたらあったのかもしれないですけど、やっぱり数字を残さないと」

 そして福田は、ポツリとこう漏らした。

「まあでも、(ロッテに)貢献することはできなかったので、期待していただいたチームやファンの方にすごく残念な思いをさせてしまった。そこは何て言うんですかね......虚しい気持ちになるというか、そんな感じですね」

 この4年間、福田は期待に応えるため懸命にもがいた。それは、言葉では言い表せないほどのプレッシャーだったに違いない。

 今年のトライアウトには高山俊(元阪神)や多和田真三郎(元西武)、薮田和樹(元広島)といったビッグネームが参戦した。彼らが打席やマウンドに立つ時は、ファンの歓声や拍手が一段と大きくなる。もちろん、福田の時もそうだった。

「ものすごくありがたかったですね」

 そんなファンの歓声に、福田は精一杯のプレーで応えた。

「ロッテさんやファンの方には、すごく申し訳ない気持ちがあるんですけど、こういうふうに体は元気になったので、機会があればまた頑張っていきたいと思います」

 福田は後悔と申し訳なさを強調していたが、まだ彼に期待するファンは多くいる。トライアウトの日、鎌ヶ谷に満ちた拍手と声援がその証拠だ。もしチャンスが訪れれば、トライアウトと同じように全力プレーを見せるだろう。

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