篠塚和典から見たオコエ瑠偉は「のんびりしている」 巨人の高卒3年目・秋広優人の課題、セカンド固定問題も語った (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

――脇を締めるイメージですか?

篠塚 そうですね。そういう意識でスイングしたほうが、ヘッドスピードは速くなるんじゃないかと。今は「自分の手も含めて長いものを振っている」という感じがします。ボールに向かってバットを出そうと思ってはいるけど、ヘッドスピードが遅くて「なかなかバットが出ていかない」という感覚なんじゃないかと思うので、改善していってほしいですね。

――続いて、巨人のセカンドについてお聞きします。昨シーズンは、吉川尚輝選手が132試合に出場(二塁手としてスタメンで120試合以上に出場したのは仁志敏久氏以来17年ぶり)しましたが、長く固定できていなかった理由はどこにあると思いますか?

篠塚 その間にセカンドに入っていた選手は、単純に「安定性がなかった」ということでしょう。チャンスをもらったのに、自分のものにできなかったということに尽きます。ちょっとは打つけど、何試合かすると打てなくなる。その繰り返し。それで他の選手を入れると、しばらくはいい働きをするけど不調になって、また代える。吉川も数年前、「使っていこう」と思ったところでケガをしてしまっていた。

 首脳陣からしたら、まずは「そこそこ」やってくれればいいんです。打つ、走る、守る、の3つとも平均でいい。見た感じとして「順調にこなしてくれているな」という選手であれば続けて起用していこうと思えるのですが、近年セカンドを守っていた選手の多くは波が激しすぎるんです。

 走塁は失敗するし、守備でもボーンヘッドをする。バッティングも昨日と今日ではまったく別人になってしまう。それを繰り返して、だんだん崩れていってしまう......。それではなかなか固定して使えません。

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