カープレジェンドOB・高橋慶彦に聞く「秋山加入効果、小園海斗の成長度、後半戦のキーマン」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Sankei Visual

 プロ野球はいよいよ後半戦がスタートする。セ・リーグはヤクルトが独走状態に入っているが、秋山翔吾が加入した広島も好調を維持し、勝率5割の2位につけている。このままクライマックス・シリーズ進出の条件である3位以内を死守するには、何をすべきなのか。カープ不動の遊撃手として黄金時代を支えた高橋慶彦氏に、後半戦の戦い方、キーマンについて語ってもらった。

攻撃陣の課題は機動力

── 前半戦、広島は首位ヤクルトに11ゲーム差をつけられていますが、46勝46敗3分で阪神と同率の2位です。前半戦の広島の戦いを振り返って、どのような印象を持たれましたか。

「チーム防御率3.37と投手陣はよく頑張っているよね。大瀬良大地、九里亜蓮、床田寛樹、森下暢仁と先発4本柱がいて、リリーフ陣もクローザーの栗林良吏、セットアッパーの森浦大輔が安定している。個人的には、もっと大瀬良に頑張ってもらいたいし、こんなものじゃないと思ってる。ストレートのキレがいつもよりないのが心配かな。あとは得点力がもっと上がれば、勝ち試合が増えると思うよ」

── チーム打率.256はヤクルトとともにリーグ1位、得点374はリーグ2位ですが、もっと得点力を増やせると?

「新外国人のマクブルームが4番として十分な働きをしている。彼がいなかったらどうなるんだろうと思うぐらい、貢献度は大きい。とにかくマクブルームの前にランナーをためること。それに上位3人はもっといろんなことを仕掛けていいと思う」

── チーム盗塁数16はリーグ最少です。

「走らないのか、走らせていないのかはわからないけど、もっと走らせてもいいんじゃないかと思う。それに盗塁だけじゃなく、エンドランやセーフティーバントなど、もう少し機動力を使ってもいいんじゃないかな。今はただ打って、うまくつながれば点が入っている状態。打線自体は悪くないので、ランナーを積極的に動かしていけばもっと得点力は上がるはず。見ていて、もったいないなと思うシーンが何度もあったよね」

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