ロッテ佐々木朗希の投球メカニズムをわかりやすく解説。佐藤義則は「ダルビッシュでもできなかったことができている」 (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Kyodo News

── 相手チームもどう対策を立てていくのか注目です。

「160キロのストレートに150キロ近いフォーク。のびのび投げられたら打てない。得点するのは簡単じゃないけど、走者が出ると空気は変わるはず。いつもはセットで、ランナーがいない時は足を大きく上げて投げられているけど、ランナーが出ればそうはいかなくなる。クイックもまだちょっと遅いし、クイックになれば誰でもボールは弱くなる。対戦相手からすればこのあたりだよね」

── いかにランナーを出せるかがカギになりそうですね。

「あとはZOZOマリンスタジアムの影響もあるかもしれない。あそこは風がバックネットからマウンドへ跳ね返ってくるから、とにかくフォークがよく落ちる。オリックスの野田(浩司)が19三振を奪った時もこの球場だった。バッターはベース前のワンバウンドの球を振っていたからね。佐々木の凄みがより生かされるのがマリンだとしたら、相手はそこでやりたくないだろうね」

── 今季5度目の登板は、再びオリックス戦です。

「オリックスは佐々木との対戦は2回目で、今回は京セラドーム。打線の調子がなかなか上がってこないけど、どれくらい対応して、どういう攻め方をするのか興味深い。バッターのなかにイメージはできているだろうし、ボールの見え方も1回目と2回目とでは違う。そう思うと、交流戦で対戦するセ・リーグのバッターは腰を抜かすんじゃないかな。初対戦であの球を打つのは至難の業。交流戦でまた完全試合なんてこともあるんじゃないかな。いずれにしても、ほんと末恐ろしいピッチャーが出てきたもんだよ」

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