レジェンドOBが2022年の中日を語り尽くす。「去年とは全然違う。さすが立浪監督」

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sportiva

プロ野球2022開幕特集
山本昌×岩瀬仁紀 レジェンド対談(前編)

中編:セ・リーグ順位予想>> 後編:パ・リーグ順位予想>>

「もっとも長く投げ続けた男」と「もっとも多く投げた男」の鉄腕サウスポー対談が再び実現。NPBで32年間の現役生活を送り、50歳まで投げ続け通算219勝を挙げた山本昌氏。NPB歴代最多の1002登板、407セーブを挙げた岩瀬仁紀氏。中日OBのレジェンドふたりが、今季のプロ野球について徹底討論。まず前編では、中日の2022年展望について語り尽くした。

通算219勝の山本昌氏(写真左)と通算407セーブの岩瀬仁紀氏通算219勝の山本昌氏(写真左)と通算407セーブの岩瀬仁紀氏この記事に関連する写真を見る

キーマンは石川昂弥

── 昨年大好評だった鉄腕サウスポー対談、今年もよろしくお願いします。まずはおふたりの古巣である、中日の話題から進めます。今年の中日はどうでしょうか?

山本昌 悪くないよね?

岩瀬 打線次第。石川昂弥次第になっているかな......と思います。

山本昌 石川、スタメンに入るかな?

岩瀬 今の起用方法を見ると、最初は使っていくでしょうね。

山本昌 ドラフト2位ルーキーの鵜飼航丞(駒澤大)はどうだろう?

岩瀬 外野は岡林勇希がいいですからね。野球センスがものすごくあって、足も肩もいい。新戦力2人が食い込むのは難しいんじゃないですか。ただ、中日に足りないのは長打力。いくらヒットを打っても、還す人が還さないと大量得点にはなりにくいですから。

山本昌 新戦力も出てきているし、大きなケガ人も出ていない。立浪和義監督が秋から「競争だ」という意識を植えつけてきた成果が出つつあるんじゃないかな。高橋周平や阿部寿樹も尻に火がついて巻き返しているし、いい傾向だよ。あとは石川をどこまで我慢して使えるかかな?

岩瀬 そこが一番のポイントじゃないですか。石川が本格化してしまえば、それこそ優勝争いできますから。

山本昌 僕もそう思う。立浪監督なら使うんじゃないかな。本人も星野仙一さんに我慢して使ってもらった経験があるから。

岩瀬 石川が機能しなかった時に周平がサード、阿部がセカンドに落ち着くようだと、悪いけど大きなチーム力アップは望めないと思います。外野は思い切って若い選手を使えても、内野はある程度固定したくなるもの。だからこそ、我慢できるか。

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