いざ常勝軍団へ。ロッテ・井口監督が明かす令和のデータ野球「すごい時代になりましたよ」 (5ページ目)

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • photo by Chiba Lotte Marines

── チーム戦略部を中心としたデータ活用や、「Vision 2025」の常勝軍団構想などのお話をうかがっていると、井口さんがいた2010年の下剋上日本一の時のように、"一度波にノッたら奇跡的な試合を連発しながらどこまでも行ってしまうけど、なかなかノらない"という、よくも悪くも愛しい"ロッテらしさ"ともいうべきチームカラーがこの数年で徐々に変わってきているように感じます。

「まぁでも12年前に3位から下剋上で日本一にはなりましたが、そこからは勝てていませんし、シーズン1位での優勝となると1974年から、前後期制を除くと1970年から遠ざかっている球団ということですからね。我々としてもロッテに対するこれまでのイメージを払拭しなければいけないとは思っていますし、僕は選手のみんなにも常々『下剋上は許さない』と言っていますから」

── 昨年出された著書名も『もう下剋上とは言わせない〜勝利へ導くチーム改革~』でしたもんね。

「下剋上って言葉自体がもう負けている前提じゃないですか。ノッた時はたまに強いじゃなくて、2020年代は『いつも強い』と言われるようになりたい。ファンの方たちにもね、『俺らは強いんだ』と胸を張ってもらえるようにしていかなければいけないと思っています」

── ありがとうございます。後編ではこのキャンプでエライ評判がいいマリーンズの若手選手たちについてお話を伺っていきます。

(後編:井口監督、非情なる決意「もう若手を特別扱いしない>>)

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