DeNA三浦大輔監督が語る屈辱のシーズン「勝ちたい思いがつのるほど視野が狭くなっていった」。来季へ向け「もうやり返すしかない」 (5ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Koike Yoshihiro

── バッテリーコーチには、現役時代、数多くのゲームで組んできた相川亮二コーチが就任しました。

「このオフも相川コーチとはマメに連絡を取り合っているのですが、配球面を軸にどう戦っていくのか話しています。たとえば、ワンカードでどうつながりのある配球をしていくのか。目の前の試合は言うまでもなく大事ですが、1週間後、1カ月後を見すえた戦いをしていかなければいけないので、私もアイディアを出し、ワンカードでの配球、アウトカウントの区切りなど具体的な部分を詰めていきたいと思っています」

── そして三浦監督の師匠である小谷正勝氏がコーチングアドバイザーに就任しました。

「本当に心強い存在です。一度ユニフォームを脱いだにも関わらず、力を貸していただけて感謝しかありません。もちろん健康第一で、その知識と経験を駆使して投手たちの引き出しを増やしてもらいたい。本当、職人中の職人で、ポイントの見極めが独特で鋭いんです。私の経験を言うと、腕の振りなど上半身が気になっていると相談すると、つま先とか足首の角度に言及し、結果的に上半身の問題が直っている。まあ極端な話ですが、私自身、小谷さんに指導され不思議な感覚になったことが何度もあります。ですから確実に変わる選手、気づく選手は出てくると思います」

── ケガ人の復帰に新戦力、さらに新しいコーチたち。巻き返しはもちろん、三浦監督にとって大事な2年目になりそうですね。

「もう、やり返すしかないですよ。昨年は、選手もコーチもスタッフも私自身、そして"横浜一心"のスローガンのもと一緒に戦ってくれたファンの方々全員が悔しい思いをしました。やられた分、みんなでやり返したい。昨年の経験を決して無駄にすることなく、コーチたちの知恵を借り、新たな2022年のベイスターズをつくっていきたいですね。そして最後はファンの方々に喜んでいただけるようなシーズンにしたいと思います」

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