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DeNAの最重要課題は投手陣の立て直し。ドラフトは法政大の左右両腕にセンバツ優勝投手が候補か (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 ほかに大学生なら、新潟医療福祉大の桐敷拓馬(投手/左投左打)。濵口遥大のようなパワータイプの投手で、145キロ前後のストレートとフォークで三振の山を築く。スライダーのコントロールも良化して、ドラフトに向けてどんどん評価を上げている。

 4年目の本格右腕・阪口皓亮が右ヒジのクリーニング手術により離脱したのは残念だが、5年目の京山将弥がようやくローテーションに食い込みかけているのは朗報だろう。しかし、そのあとを追う若手投手にいまひとつ勢いがないのは物足りない。

 将来のためにも、今年のドラフトでイキのいい投手を獲っておきたい。幸いにも、楽しみな逸材が地元・神奈川にいる。

 今年春のセンバツで優勝投手となった東海大相模の石田隼都(投手/左投左打)だ。高校2年時には超クイックテンポ投法で、今年はオーソドックスなオーバーハンドで、どちらのスタイルでも全国レベルの相手に絶妙な投球を続けた。

 ストレートのキレ、変化球の制球力など、高校トップクラスの力量を持ち、ここ一番の場面でギアを上げる勝負根性も一級品。体力次第で1年目から戦力になる可能性は大いにある。

 冒頭でも記したように、DeNA打線の破壊力はリーグ屈指だ。そんな攻撃陣にあえて望むなら、「走力」だ。チーム盗塁数25は、ダントツで12球団最少。相手バッテリーからすれば、走ってこないチームほどラクなものはない。これだけの攻撃力を持っているからこそ、そこに機動力が加われば、得点力はさらにアップし、対戦チームにとっては脅威となるだろう。

 ただ、こればかりはドラフトで簡単に補強できるものではない。だが、DeNAには森敬斗や蝦名達夫といった走れる有望株がいる。

 彼らがバリバリのレギュラーとして出場する時を見据えて、今年のドラフトは投手陣を徹底的に強化したいところだ。

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