侍ジャパン、メキシコに快勝も4番・鈴木誠也は無安打。森野将彦は「打順を変える必要はない」 (2ページ目)
── 4番の鈴木誠也選手はメキシコ戦も4打数無安打で、初戦からいまだノーヒットです。鈴木選手の状態はどのように感じていますか。
「結果が出ていないことで本調子になりきれていないというか、通常の状態になっていないのは事実だと思います」
── 9回に放ったセンターフライも、調子がいい時ならフェンスオーバーになっていたと思いますか。
「そうですね。大事にいきすぎているところと、思いきり振りすぎているところの両方あるのですが、個人的にはボールを見すぎているなと感じています」
── いよいよ8月2日から決勝ラウンドが始まりますが、打順はこのまま鈴木を4番で固定するのがいいのか、動かしたほうがいいのか。
「動かさなくていいと思います。日本の強みとして、1、2番の山田、坂本がしっかり機能し、鈴木の前後を打つ3番の吉田(正尚)、5番の浅村(栄斗)は相手ピッチャーに対してコンタクトの仕方がすごくいい。鈴木が打たなくても、吉田、浅村がしっかり打っていますし、安易に変えると危険かなという感じはします」
── 鈴木選手だけを見るのではなく、打線の形として考えたほうがいいと?
「はい。4番まではいい形がつくれていますから、このまま下手に変えないほうがいいでしょう。たしかに、鈴木が打ってくれたら得点力は上がりますし、もっと楽な試合展開になっていたかもしれません。でも、1本出れば気分的にも乗ってくると思いますし、彼の実力を考えればこのまま打たないとは思えません」
── 決勝ラウンドは一戦ごとの重みが変わってきます。ポイントはどこにあると思いますか。
「自分の力を出せるかどうかだと思います。とくにピッチャーですね。これからは試合が進むごとにプレッシャーはどんどん大きくなってきます。やはり先発ピッチャーのできが一番重要になると思います。打線は形としてよくなっているし、このまま気負わずやってほしいですね」
── 今回の東京五輪は金メダルが"至上命令"とされています。森野さんも北京五輪でそうした重圧を感じたと思いますが、選手たちにはどういうことが求められますか。
「僕たちは4位で終わってしまったので過去の経験として何も言えませんが、地に足をつけてプレーすることが一番大事です。自分の持っている力以上のものは出せないと思うので、できることを一つひとつやっていく。決して慎重になりすぎず、思い切ってプレーしてもらえれば日本のよさは十分に出るでしょうし、結果もついてくると思います」
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