清宮幸太郎の重大な欠点を元日本ハム二軍監督が指摘「フォームに課題がある」 (2ページ目)
大谷翔平(エンゼルス)や柳田悠岐(ソフトバンク)のように、日米を代表する左の強打者は左中間に強い打球を飛ばすことができる。村上や安田にも共通する持ち味だ。
なぜ、清宮は引っ張り傾向になるのか。田中氏が続ける。
「腰の回転の仕方が、おへそが少し折れる感じになります。『く』の字になり、へっこむような感じですね。それは下半身の土台がしっかりしていないからです。一方、村上や安田は、おへそを最後に突き出すようなイメージ。大谷もそうです。腰の回転から手がついてきて、バットを振っています」
下半身がしっかりしないと、打撃に"穴"が生まれやすい。だからこそ清宮は今季、イースタンリーグ2位タイの7本塁打を放っている反面、打率はリーグで下から3番目に低迷している。
再び田中氏の解説だ。
「へそが折れるということは、体の回転が不安定になります。回転の軸もブレるので、パワーが上がりません。特に変化球などで前に突っ込まされると、体は折れやすい。前に突っ込んでも上半身が崩れない状態でいようと思えば、下半身をうまく使わないとできません」
では、清宮はどうすれば壁を突き破ることができるか。田中氏は、もっと体を作り上げることが必要だと見ている。具体的に言えば、筋量アップだ。
田中氏自身、ウエイトトレーニングを通じて一流打者への扉を開いた。都城高校から1985年ドラフト3位で日本ハム入りすると、一軍で活躍する先輩がウエイトを熱心に行なう姿を見て、自分も取り入れようと考えた。当時の球界で同様な取り組みをする選手は少なかったが、田中氏は肉体改造したことで通算2000本安打の礎を築いた。
「筋量が増えると力も出ますし、体のキレも上がると思います。体幹を鍛えれば下半身がしっかりして、軸がブレません。軸がブレないということは頭の動きもそんなにないから、目線もブレずにボールが見えるようになる」
近年の球界では、ウエイトトレーニングに取り組む選手が主流派になった。清宮も高校時代から業界で有名なトレーナーに師事していたという。
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