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ラミレスが交流戦でセ・リーグ勝ち越しの要因を分析。「もっとも三冠王に近い」と見た選手は? (3ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

――それは、いつの試合でしょうか?

ラミレス 6月1日のDeNA戦です。試合終盤まで3-1で勝っていたのに、8回裏にリリーフの松本裕樹が打ち込まれて逆転負けを喫しました。カード初戦に流れを掴み損ねたことで、次の試合は引き分け、3戦目は1点差負け。その前の巨人戦から含めると4連敗となりました。流れを逃した典型的な連敗となってしまいましたね。

――確かにソフトバンクは、交流戦序盤からまったく勢いに乗れなかったですね。

ラミレス 最初の中日戦で2敗1分、続く巨人には2勝1敗で何とか勝ち越したけど、DeNA相手にも2敗1分。交流戦序盤で流れを掴めないまま、そのまま最後までいってしまった印象です。

【交流戦を通じて印象に残った選手は?】

――交流戦で印象に残った選手は誰ですか?

ラミレス 打者ではオースティン(DeNA)ですね。僕は初めから彼の能力を高く評価しているけど、今年の交流戦期間中は持ち味を存分に発揮して、7本のホームランを打ったし、15打点という勝負強さも見せてくれました。さっきも言ったけど、投手力に難のあるDeNAが勝利するとしたら打ち勝つしかない。オースティンの活躍があったから、チームも3位になったんだと思います。

――他にはいますか?

ラミレス ヤクルトの村上宗隆ですね。昨年、大きく飛躍して今年はさらに安定感を増したバッターになりました。交流戦では調子が上がらずに苦しみつつも、それでも7本のホームランを打ちました。交流戦終了時点で、両リーグ最多の20本塁打。今年の村上なら、シーズン50本を狙えるし、実際に達成する可能性も高いと思います。個人的には日本人選手の中で「もっとも三冠王に近い選手」と見ていて、松井秀喜クラスになる逸材だと考えています。

――パ・リーグではいかがですか?

ラミレス 先ほども名前を挙げたオリックスの宮城ですね。19歳とは思えない落ち着いたピッチングは、完全にベテランのそれです。まだ2年目で、これからどんどん伸びていくと思います。そして、西武の平良海馬もすごくいいですね。体が大きく、とても力強くてパワーもあって、毎日でも投げられそうなタフなピッチングがすごく印象に残りました。

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