「夢のジャイアンツ首脳陣」を徳光和夫が編成。最初に決めたのはOB以外の人物 (4ページ目)

  • 菊地高弘●取材・文 text by Kikuchi Takahiro

●二軍監督
中畑清(元巨人)

「二軍監督は無条件に中畑清だ」と考えました。選手を持ち上げるのがうまいし、根っからの楽天家。その人柄は若い選手を伸ばすのに最適ではないかと思います。

 長嶋さんの項でも述べたように、私は監督にはスキがあったほうがいいと感じています。何事もパーフェクトな社長の会社は意外と伸びないもの。それは私の在籍した日本テレビも同様だったように感じます。中畑さんにも、人間としていい意味でのスキを感じてしまいます。

 監督自らスキを見せることで、二軍の若い選手たちはおびえずにプレーできるのではないでしょうか。中畑さんの常に明るい叱咤激励で選手たちの才能を伸ばし、今以上にファームが面白くなるかもしれません。

 個人的には、今年のジャイアンツには日本一を期待しています。昨年の日本シリーズでソフトバンクから味わった屈辱を思い出すだけで......。まさか80歳を前にしてこんな衝撃を受けるとは思いもしませんでした。まるでマイク・タイソンと軽量級の選手が戦うような、完膚なきまでに叩きのめされてしまいましたから。

 ソフトバンクはただ戦力が充実しているだけでなく、チームワークがよく、一つにまとまっている点も印象的でした。とはいえ、今年のジャイアンツにも昨年以上のチームとしての結束力を感じます。

 今年はライバルの阪神も強く、セ・リーグを制覇するのは容易ではありません。それでも、リーグ内での厳しい切磋琢磨こそ、打倒ソフトバンクの一番大きな力になるはずです。

☆徳光和夫さんが選ぶ「夢のジャイアンツ首脳陣」

監督:長嶋茂雄
ヘッドコーチ:王貞治
野手チーフコーチ:原辰徳
作戦コーチ:武上四郎
野手総合コーチ:清原和博、篠塚和典
投手チーフコーチ:宮本和知、桑田真澄、江川卓
バッテリーコーチ:阿部慎之助
ブルペンコーチ:小島圭市
二軍監督:中畑清

Profile
徳光和夫(とくみつ・かずお)
1941年3月10日生まれ、東京都出身。
立教大学社会学部卒業後、1963年に日本テレビ入社。アナウンサーとして『ズームイン!!朝!』などに出演し、人気を集める。1989年、フリーアナウンサーに転身。現在は『徳光和夫の週刊ジャイアンツ』(CS日テレG+)をはじめ、『名曲にっぽん』(BSテレ東)、『路線バスで寄り道の旅』(テレビ朝日)、『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』(ニッポン放送)などに出演中。読売ジャイアンツの大ファンで知られる。

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