「夢のジャイアンツ首脳陣」を徳光和夫が編成。最初に決めたのはOB以外の人物 (3ページ目)
●投手チーフコーチ
宮本知和(元巨人)
桑田真澄(元巨人ほか)
江川卓(元巨人ほか)
投手コーチは2人が相場ですが、あえて3人選ばせてもらいました。今の巨人の強さは、やはり投手が支えています。今季から桑田コーチが加入した影響も大きいですが、育ててきたのは宮本コーチ。投手陣に攻めの姿勢を植えつけたことで、メンタル的に大きく成長したように見えます。
また、1イニングごとに宮本コーチと桑田コーチが投手とコミュニケーションを取り、常にケアしている点も今の巨人を支えているのではないでしょうか。
そんな素晴らしい現役投手コーチの二人に加え、ぜひ江川さんに現場に入っていただきたい。しっかりとした理論を持っているだけでなく、彼は人の話を聞く耳を持っています。だてに大きな耳を持っていないと感じるわけでして(笑)。
江川さんの野球解説を聞くと、どういうわけか巨人に対して妙に辛口で耳が痛くなるほど巨人の欠点を見つけるのがうまいんです。でも、そんな視点もコーチとしてはプラスに作用するのではないかと見ています。
●バッテリーコーチ
阿部慎之助(元巨人)
ジャイアンツ史上最強の捕手は阿部慎之助さんでしょう。現在は二軍監督を務めていますが、彼はスパルタ式の体育会系に見えて緻密な頭脳の持ち主です。現役時代、彼のリードでどれだけ黒星を消したかわかりません。
厳しい指導者として知られますが、選手を褒めない人間が一人くらいベンチにいてもいいのではないかと思います。常に妥協をしない人間も、組織には必要でしょう。
●ブルペンコーチ
小島圭市(元巨人ほか)
現役時代は故障に泣いてプロ通算わずか3勝に終わった小島さんを、あえてブルペンコーチに任命したいと思います。マイナーリーグでのプレー経験やMLB球団でスカウト経験があり、現在はビジネス界におけるチームリーダーがいかにして育つかを記した『C3チームビルディング ――結果をもたらす「コーチング」と「リーダーの思考改革」』というビジネス書も刊行しています。
叩き上げの苦労人ゆえ、スター出身のコーチたちが見落としがちな部分を小島さんならカバーできるのではないかと感じます。また、英語も堪能なので、外国人投手のケアも期待できます。
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