盗塁でバチバチの心理戦。神の足・
鈴木尚広がヤバいと思った投手&捕手 (4ページ目)
── チェスや将棋の対局みたいですね。
「いかに相手の心を読むかという部分で、通じるところはありますね。たとえばクセがあっても、頭がいい選手はしっかり修正して、それを逆手にとって、わざとクセを見せてきたりしますから」
── そういうことをしてきた選手は誰がいましたか。
「ジャイアンツでは上原(浩治)さんがやっていました。それと時々いるのが、わざとボールの握りを見せてくるピッチャー。ピッチャーの握りでボールの白い面線が多かったらフォーク、小さかったら真っすぐとか、僕らは全部見ています。スライダーなら、(縫い目の赤い線が)少し斜めになっているとか。この球種ならけん制はこないと思っても、そこからけん制してくるピッチャーもいました」
── 鈴木さんは著書『鈴木尚広の走塁バイブル』(ベースボールマガジン社)で「相手投手の性格も見ないといけない」と書かれていましたが、相手の心を読むためですか。
「そうです。ランナーを刺すことに興味があるピッチャーと、興味のないピッチャーでは如実に違います。興味があるピッチャーはいろいろなことを考えていて、観察することが好きですよね」
── チームごとに特徴があるという話でしたが、ジャイアンツはどうでしたか。
「そんなにけん制に対して言う人はいなかったですね」
── クイックは?
「そんなに聞いたことないです。だからジャイアンツが一番走れるんじゃないかと思いながら、ベンチで見ていました(笑)」
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