米記者が日本でNo.1と評価した投手は? 巨人・菅野智之かそれとも... (2ページ目)

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by Kyodo News

 そんな菅野を差し置いて、同記者が「彼は、間違いなく日本球界ナンバーワンで、現在"もっともメジャーに近い投手"と言えます」と大絶賛したのが、ソフトバンクの千賀滉大だ。

「長い投球回、三振率の高さ、95マイル(約152キロ)の速球、球界上位の防御率、与四死球率の低さがいいですね。球種も、打者にとって厄介なスプリット、スライダー、カットボールなど、どれも高い評価を受けています」

 千賀の獲得を狙いそうな球団については、「あくまで予想ですが、ニューヨーク・ヤンキース、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・カブスといった"ビッグネーム"が獲得に参入する可能性も大いにあります」と、米球界が寄せる期待度の高さを教えてくれた。ただ、千賀の海外FA権取得は順調にいって2年後。それまでに成績や状態が落ちるリスクを考えると「できるだけ早い時期のメジャー移籍が望ましい」と話す。

 このように、菅野と千賀はメジャーへの移籍を熱望されている。しかし近年、アメリカで新たに注目されている投手がいるという。オリックスの若きエース、山本由伸だ。

 アンダーソン記者は前述の記事で、「千賀に次ぐ、将来の日本のエース」と賞している。「彼はまだ21歳であるため、メジャー移籍をするにしても当分先のこと」と断りつつも、「来たるべき時には、アメリカでも有名になる選手だ」と期待を述べた。

 今年、山本に対する米球界の注目度はさらに高くなった。『ESPN』で投手アナリストを務め、"ピッチング・ニンジャ"の愛称で知られるロブ・フリードマン氏が、現地時間6月22日に自身のSNSで山本の動画をアップ。その動画が10万回以上再生され、山本の名が一気に広まった。

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