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掛布、バースらが揃う阪神ベストナイン。
八重樫幸雄が悩んだのは遊撃と外野 (2ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi

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【内野陣は1985年日本一メンバーが勢ぞろい】

――続けて、内野陣を教えてください。

八重樫 ファーストはバースしかいない。記録的にも、記憶的にもバースは歴代助っ人ナンバーワンと言ってもいい選手ですから。で、セカンドは岡田彰布、サードは掛布雅之。このあたりも1985年、日本一メンバーが中心だよね。これ以降、阪神は低迷するから、どうしても優勝メンバーが中心になってきます。

――では、ショートは誰でしょう?

八重樫 ショートは藤田平さんかな? 真弓(明信)もいいショートだったけど、他の選手との兼ね合いで彼は外野で選ぶことにしたので、そうなるとショートは藤田平さん。80年代はファーストを守ることが多かったけど、70年代の藤田さんのショートの守備は堅実だったし、もちろんバッティングもすばらしかった。守備だけなら平田勝男も名選手。でも、トータルで考えればやっぱり藤田さんですね。

――サードで選ばれた掛布さんの守備に関してはどうご覧になっていましたか?

八重樫 決して守備範囲は広くはないんだけど、「捕る、投げる」という点については無難だったし、むしろ上手だったと思いますよ。横よりも前のゴロについてのダッシュはよかったですよね。スローイングも安定していました。

――では、外野の3人を挙げてください。

八重樫 さっき名前の出た真弓明信、そして、金本知憲と福留孝介かな? 具体的には金本がレフト、真弓がセンター、福留がライト。個人的には佐野仙好も捨てがたいところなんだけど、やっぱりこの3人ですかね。

――真弓さんはクラウンライターライオンズ(現在の埼玉西武ライオンズ)から、金本さんは広島から、そして福留さんは中日を経てメジャーから、それぞれが「移籍組」だというのは面白いですね。

八重樫 あぁ、本当だ。みんなよそから来た選手ばかりだね。

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