井端弘和から見たセ・リーグ注目選手。阪神は「この2人が打てば優勝」 (2ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

――昨年2位の横浜DeNAの注目選手は?

「"ポスト筒香嘉智(レイズ)"として、4番を任せられる可能性が高い佐野恵太です。彼のバッティングはすばらしいですね。ただ、まだシーズンを通して試合に出た経験がない点は不安材料になります。まして4番となればプレッシャーが大きく、チームの調子が悪くなれば自分を追い込んでしまうかもしれない。そういう意味で、梶谷隆幸、宮崎敏郎、(ネフタリ・)ソト、(ホセ・)ロペスなど、前後を打つ打者を含めた他の選手たちのカバーが重要になります」

――佐野選手は昨年、89試合に出場して打率.295、5本塁打を記録しました。打撃のどういった点が「すばらしい」のでしょうか。

「キャンプで実際に見ましたが、パワーはもちろん、当てる技術も兼ね備えています。まだ25歳で、あれだけのバッティングができる選手は他の球団にもなかなかいません。しかし先ほども言ったとおり、スタメンで毎日活躍できるかとなると話は別です。代打で起用される選手は疲労が蓄積しにくく、ベストなコンディションで打席に入りやすいですから。試合を重ねていく中で、スタメンでも安定して結果が残せるようになってくると、筒香が抜けたことを感じさせない強力打線になると思います」

――続いて、終盤の奇跡的な追い上げで3位になった阪神はいかがですか?

「打者の両外国人、(ジャスティン)・ボーアと(ジェリー)サンズでしょうか。"たられば"は言いたくないですが、この2人が打ったら阪神がリーグ優勝すると思います。昨年はルーキー近本光司の活躍もありましたけど、やはり投手力でAクラス入りしたチームですから、打線がよくなれば自然と勝ちが増えるはずです」

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