元ロッテ渡辺俊介が語る「野球と暴力」。鉄拳に頼らないベストな指導とは (7ページ目)
自分にとって必要な練習は何か。暴力や暴言なしで成長するために、最短で効果が出る方法をなるべく早く見つけなければならない。選手にとっても、指導者にとっても、大きな課題だ。
「いまは、指導者が急激に伸びている時期なんじゃないでしょうか。昔のように朝から夜まで練習できるわけじゃない。選手の気質も変わっている。もちろん、暴力的な指導もそうですが、指導自体を考え直さないといけない時期なので、逆に工夫しがいがあります。
ピッチングを覚えるためには、ある程度の回数は必要なんですよ。投げなければうまくならないというのは、もちろんある。だから、特に投げることに関しては、しっかりと見守ることと、見極めることがコーチには必要なんだと思います。投げる感覚をつかむには投球数が必要で、多く投げることが全部間違いだとは思わない。その選手に合った技術、練習方法を提供するのがコーチの仕事。そのスキルが求められているんじゃないかなと思います」
■元永知宏 著
『野球と暴力 殴らないで強豪校になるために』(イースト・プレス)
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