2019.12.20

ヤクルトの高卒3人が謙虚に企む来季野望。
弱体投手陣の救世主となるか

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

 ヤクルトの愛媛・松山での秋季キャンプでは、若手選手の明るい未来を感じることができた。なかでも、高卒でプロ入りした3人の若手投手の練習を眺めるのは楽しみのひとつで、来季への期待は広がっていくばかりである。

今シーズン、チーム最多タイの68試合に登板したヤクルト・梅野雄吾 その一人である梅野雄吾は、「まずは一軍で投げ続けることが目標でしたので、それを達成できたことはよかったです」と、3年目のシーズンを振り返った。2019年の梅野の成績は以下のとおりだ。

68試合 2勝3敗28ホールド4セーブ 防御率3.72 奪三振77 四球25

「来年は勝ち試合で投げ続けられるようになりたい。そのためには今年の反省を……四球が多かったというのは、相手にファウル、ファウルと粘られるうちに、自分がわけわからんくなって四球にしてしまうところがあったので、そこが課題です」

 そして梅野はこう続けた。

「来年は低めへの強いストレートを重視していきたい。高めを攻めることで、空振りやファウルは取れるかもしれませんが、1点もやれなかったり、ホームランが許されない場面は、やはりピッチャーの”原点”である低めの速い球が大事だと思いました。松山でのキャンプは、そこを強く意識して練習しました」

 今シーズンの梅野は、勝ち試合の中継ぎからスタートして、セットアッパーを経て、一時はクローザーに抜擢された。しかし、6月に4試合連続失点するなど安定感を欠き、気がつけばリードされている場面での登板になった。チーム関係者が「二軍で調整したほうがいいかもしれませんね。勝ち試合から負け試合にまわるのって、精神的に厳しいんですよ」と心配するほどだった。

 だが梅野は、「技術面の修正もありましたが、気持ちの面で沈みこまなかったことが大きかった」と再び調子を取り戻し、後半戦はまた勝ち試合でマウンドに送り出されることになった。

「『また勝ち試合で投げてやる』という気持ちを持って、腐らずに前を向いてやっていけたからだと思います。そこは使ってくださった監督とコーチに感謝しています」