2019.08.30

阪神メッセのNPB人生に反骨心あり。
助っ人史上最強投手への挑戦は続く

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Kyodo News

 阪神タイガースの縦縞のユニフォームを着て、今年で10年目になるランディ・メッセンジャーはお立ち台に上がると、直筆で書かれた「I’m finally 日本人」のTシャツを着て登場する。

 日本のプロ野球には、メジャーにはない外国人枠が存在する。

現在、NPB通算98勝のランディ・メッセンジャー 外国人選手の場合、支配下登録自体に制限はないが、出場選手登録(一軍登録)は4人までと決まっており、かつ投手または野手として同時に登録できるのは、それぞれ3人までと定められている。要するに、出場選手枠を最大限に使う場合、「投手2人・野手2人」「投手3人・野手1人」「投手1人・野手3人」の3通りとなるわけだ。

 しかしその外国人枠、外国人選手であっても国内FA権を取得すれば、翌年から日本人選手扱いになる。ちなみに国内FA権は、出場選手登録(一軍登録)が145日以上のシーズンが8年で取得できる。

 昨年シーズン、メッセ(メッセンジャーの愛称)はその条件を満たし、今シーズンから日本人選手扱いとなった。Tシャツに書かれた「I’m finally 日本人」=「やっと日本人になれた」の文字は、メッセの喜びを表わしたものだ。

「まずチームにとって喜ばしいことです」と言って、こう続けた。

「日本の場合、外国人選手は一軍登録できる人数が決まっていて、何人でも出場できるわけじゃない。でも私が日本人扱いになったため、その枠がひとつ空きます。補強が必要になった時に枠がひとつでも空いていれば、それはチームにとっていいこと」

 今シーズンからメッセを除く4人の外国人選手を一軍登録できるようになった。外国人選手に頼らざるを得ないチーム状況を考えると、これほどありがたいことはない。

 またメッセは、個人的な喜びもあると語る。

「本当に生き残ったという実感があります。だって日本で10年もプレーでき、しかも1球団だけというのは、とてもうれしく思います。最高の名誉です」