森友哉の打棒が止まらない。野村克也以来、54年ぶりの快挙なるか (4ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

 首脳陣は今季、森の状態に気を遣いながら起用してきた。秋元バッテリーコーチが語る。

「理想を言うと、週に1回くらい休ませたい。今年は腰を痛めたり、首に(疲労が)来たりしたのが4月や5月と早かった。だから、交流戦明けくらいから岡田(雅利)を定期的にスタメンに入れるなど、考慮し始めました。

 今は岡田が負傷でいなくなって、森はこのあいだ肩の不調があったけど、8月17日からの9連戦は考えないといけない。駒月(仁人)や中田(祥多)を使うタイミングがあれば、1日入れたいなと」

 第二捕手として大きな貢献をしてきた岡田は、8月4日のオリックス戦で左指に死球を受けて離脱し、復帰は来季になる。控え捕手の駒月や中田は一軍での経験が不足し、森と比べて実力に大きな差があるのが実情だ。

 ただし、シーズンの勝敗をトータルで考えると、森をなるべくいいコンディションに置いておくことが、攻守両面で重要になる。残り約30試合となって負けられない戦いが続くなか、森を適度に休ませることも同時に求められる。

 パ・リーグでは54年ぶりの「捕手で首位打者」という偉業達成、そして首位ソフトバンクの背中を捉えるには、首脳陣の起用法も大きなカギを握りそうだ。

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