2019.06.03

門田博光が本塁打増に持論。
「打撃を球場サイズに合わせたらあかん」

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 6月2日終了時点で両リーグの本塁打数は、セ・リーグが326本、パ・リーグが337本。1試合平均にすると、セ・リーグが2.04本、パ・リーグが2.12となり、ともに昨年の1試合平均(セ・リーグ1.92本、パ・リーグ1.99本)を上回っている。ここ10年のデータを見ても、1試合平均が2本を超えた年はなく、現時点とはいえ、かなりの量産ペースであることは間違いない。

 ちなみに、統一球導入2年目(2012年)の1試合平均本塁打数は、セ・リーグが1.05本、パ・リーグが0.98本で、今とまったく違う野球が展開されていたことは容易に想像がつく。その後も”統一球”についてはいろいろと注目を集めたが、今は反発係数の基準値内のボールが使用されているはず。ただ、本塁打数や見る者の印象などから、統一球導入直後とは明らかに別次元の飛びが続いており、とくに今年はその印象が強い。

6月2日現在、両リーグ最多の23本塁打を放っている西武・山川穂高 そんなシーズン序盤の傾向を苦笑いとともに振り返ったのが、NPB歴代3位の567本塁打を放った門田博光だ。

「テレビで見とっても、センター方向へ飛んでいく打球の勢いが違う。普通、センターのホームランというのはそれなりの打者しか打てないはずなんやけど、今年は『えっ、このバッターが……?』というのがある。またボールに何か起こっとるんとちゃうか」

 門田の現役時代、ボールに関しては球団ごとに契約メーカーが違い、当然、打球の飛びにも差があった。そうした歴史があったため、ホームランが量産されるとまず話題になるのがボールだ。

 今年のホームラン増については、メジャーで流行となっている”フライボール革命”の影響や、フェイスガード着用によって打者が内角攻めを怖がらなくなったという声もある。ただ門田は、これについての関心は薄く、その代わりに挙げたのが投手だった。