2017.02.10

引退した元巨人・加藤健が語る、
18年の控え捕手人生と「あの死球」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva 寺崎江月●協力
  • photo by Kyodo News

 新潟・新発田農業高から1998年のドラフト3位で巨人に入団した加藤健捕手(35歳)が、昨シーズン限りで静かにユニフォームを脱いだ。一度もレギュラーの座をつかむことはなかったが、第2、第3の捕手として巨人一筋、18年もの現役生活を送った希有な存在だ。

 キャリアの途中からは、レギュラーを目指すよりもチームのための控え捕手でいることに価値を見出し、最後まで戦い抜いた野球人生を振り返ってもらった。また、2012年の日本ハムとの日本シリーズで起こった”死球騒動”についても、この機会に初めて言及した。

キャリアハイとなった2015年はCSでも活躍

──18年もの現役生活でした。入団した時に巨人から感じたことは?

「18歳の時は、”レギュラーを獲る”との思いで入ってきました。でも、初めて野球をやっていて弱気というか、現実を目の当たりにしましたね。ブルペンに入ったら、桑田真澄さん、斎藤雅樹さん、槇原寛己さんがいた。ずっとテレビで見ていた方たちばかり。プロの投手は『外に行きます』と言って投げたら、正確に外のコースにくる。野球を離れても、隅々まで気を配り、いろいろなことを考えている。とんでもない世界に入ってきたと感じて、どうしていいかわからなかったです。そうしたなか、『石の上にも三年』という言葉が浮かびました。とにかく、辛抱して、しがみついて行動しようと心掛けました」