大谷翔平ロングインタビュー。届かなかったWBC、無念の思いを激白 (3ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Sportiva

── えっ、やるって、手術を?

「どうなんですかね。状態によると思うんですが......痛みは、今日(2月2日)は全然、問題なかったです。ただ、よくなると思ってここまでトレーニングであったり、いろいろな治療であったりとかを含めて、(WBCの1次ラウンド初戦、キューバ戦が行なわれる)3月7日に向けて、どのくらいまでピッチングができる状態に持っていけるのかを探りながらずっとやってきましたけど、状態はよくなりませんでしたし、最悪、こうなる(WBCに出られない)だろうな、ということは頭の中にはありました。実際、痛みが引かなかったら手術になるだろうという話もしていましたし、もしWBCがなかったら、去年の段階でもしかしたら手術ということになっていたかもしれません。でも、そうは言っても(WBCには)僕も出たかったですし、状態がよくなって、それが続くようなら手術する必要もなかったので......」

── 今回、WBCでピッチャーとして登板するのは難しいということを侍ジャパンに伝えるにあたって、その決断に至らしめた出来事は何だったんですか。

「まず、調整が遅れているということです。遅れているどころか、投げられませんでしたから。3月7日に合わせるとしたら、キャンプの時期も含めて、最低でも4から5試合は投げていかないといけない。そこから逆算していって、じゃあ、ブルペンではどのくらいのペースを作っていかなきゃならないのか。そう考えたときに、これじゃ、間に合わないと思ったんです。あまり(決断を)引っ張りすぎても、僕の代わりに出場する人もいるはずですし、ピッチャーと野手の枠の問題もありますから、遅くともキャンプに入るくらいがギリギリのラインだろうと......そこまでには決めなきゃいけないということを、チームのみんなでもともと決めていました」

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