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開幕投手・石田健大が語る「エース論」 (3ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

── さて、昨年はチーム最多の153イニングを投げましたが、一方でラミレス監督の方針で球数が85〜100球に制限され、8回以降のマウンドに立つことはありませんでした。今シーズン、石田選手としてはエースということも含め、やはり昨年よりは長いイニングを意識していますか。

「はい。それは昨シーズン終わったとき、すごく感じたことです。9勝しましたが、ひとりで投げ切って勝った試合は一度もないわけです。中継ぎや抑えのピッチャーがいなければ勝ち星がつかないシーズンだったので、今シーズンも同じことをやっていてはダメだなと。ひとりで投げ切ってこそエースですし、それができればこれまで以上に1勝の重みを感じられるでしょうし、さらに勝ちたいという意識が高まるはずです。やはり完投完封は意識していきたいですね」

── そのあたりはラミレス監督と話し合いはできているのですか?

「監督からも展開と場面によっては完投完封をしてほしいと言われています。毎試合ではなく、例えば完投をした次の試合はイニング調整をするといったお話はいただいているので、1試合でも多く自分ひとりで投げ切れる試合を増やしたいですね」

── 昨年は最長7回までの登板でしたが、体力的に9回までいけそうな手応えはありますか。

「去年の時点で体力的にはまだいけるという感覚はあったのですが、実際やってみないとわからないのが正直なところですね。試合における体力って、走ったり投げ込めば身につくというものではなく、試合で実際に投げてみて慣れていくしかないんです。ですから厳密に言えば、プロの世界で1試合投げるしんどさを僕はわかっていないし、まずはそこからだと思っています」

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