「無難な野球」を捨てれば、セ・リーグは交流戦でパ・リーグに勝てる!

  • 元永知宏●取材・文 text by Tomohiro Motonaga
  • photo by Jiji photo

 5月31日に始まったセ・パ交流戦は今年が12回目。これまでセ・リーグが勝ち越したのは2009年の一度だけ。昨年までの通算成績はパ・リーグの865勝774敗53分で、パの強さばかりが目立っている。昨年もセが44勝61敗3分と大惨敗。交流戦前までセの首位だった横浜DeNAベイスターズは3勝14敗1分で交流戦最下位に沈んだ。

「パ強セ弱」が今年も続くのか。それとも、セ・リーグの巻き返しなるのか? 『間違いだらけのセ・リーグ野球』『プロ野球 問題だらけの12球団』の著者・小関順二氏に勝負のポイントを聞いた。

6月4日の千葉ロッテ戦でサヨナラホームランを放ったDeNAの筒香6月4日の千葉ロッテ戦でサヨナラホームランを放ったDeNAの筒香
セ・リーグが負け続けるのは「安全志向な戦い方」だから

──小関さんは「パ・リーグの黄金時代がずっと続くとは思っていない。セが逆襲する日が必ず来る」と著書のなかで書いていますね。

小関 歴史をひもといてみると、どちらかのリーグが強いというのは、最大で14年なんです。そろそろセ・リーグの巻き返しが始まると考えています。

──とはいえ、単純にパ・リーグのチームのほうが強いのだという説も有力ですが。

小関 昨年日本一になった福岡ソフトバンクホークスの戦力が12球団のなかでどこよりも充実していることは、プロ野球ファンなら誰もが知っている事実です。しかし、それ以外の球団を比べてみた場合、セとパに大きな差はないと考えています。

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