2016.02.06

「おりゃー」と場外弾。最強の外野陣に挑むソフトバンク上林誠知

  • 古江美奈子●文 text by Furue Minako
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「キャンプ初日という気がしません」

 春季キャンプ初日を終えたときのソフトバンク・上林誠知の感想だ。

「ウインターリーグにも行ってあまり休んでいないので、ずっと野球をしている感覚です。だから秋季キャンプの続きみたい」

 レギュラー奪取に挑む若鷹は、それでも「体は大丈夫です」と笑みをこぼす。

レギュラー奪取に燃える3年目の上林誠知

 上林はプロ3年目の春季キャンプで初めてのA組スタートとなった。朝のランニングでは選手会長の長谷川勇也、キャプテンの内川聖一、若くしてレギュラーを張る今宮健太に並んで、先頭を走る。「去年の終盤から一軍にいたので雰囲気には慣れています。だから緊張はない」と淡々と話す。

 昨年はシーズン途中から一軍に昇格し15試合に出場。2度目のスタメン起用となった8月25日のロッテ戦では、1点を追うゲーム中盤、二死満塁の場面でプロ初ホームランを放ってみせた。ウエスタン・リーグでは首位打者(.334)、最多盗塁(16)の二冠を獲得したが「物足りない」と猛省。本人は、打率は.350、盗塁は20以上を目標に掲げていた。

 弱冠20歳ながら、物怖じせず落ち着いた口調。しかし、内に秘めるものは大きい。「誰にも負けない気持ちは自分の中で持っている」とキャンプをスタートさせた。

 自主トレは昨年に引き続き、今年も内川とともに行なった。

「去年はゼロからのスタートだったので、すべてのことを吸収する自主トレでした。2年目の今年は型ができていたので、そこが大きな違いです」