待望の生え抜き4番へ。巨人・岡本和真が秘めるポテンシャル (2ページ目)
その原因は、まず体力面。腰痛などもあり、二軍で離脱する期間があった。
「試合に出続けることはしんどい。思ったよりも大変と思いました。ケガをして(やってきていたことが)振り出しに戻った。もったいなかった」
コツをつかみかけても、実戦から離れれば、また薄まっていく。身をもって、故障の怖さを知った。
金属から木製バットへの対応にも、当初は苦しんだ。奈良・智弁学園高時代から、打席では真っすぐを待って、変化球に対応していた。プロ入り後も、そのスタンスは変わらなかったが、木のバットではうまくいかなかった。「金属では当たれば飛ぶ。芯でなくても押し出せば飛ぶ。木は(金属と)ポイントは同じでも、全部、詰まってしまっていた」と戸惑いを口にした。
故障が癒え、シーズン後半からは試合に出続けた。継続して、課題に取り組むことができた。一軍に上がり「スピードも切れもコントロールも全然、違う」と言う一線級の投手の球質を肌で感じることもできた。その中で、徐々に「木に慣れてきた」と感覚をつかみ、直球を狙っていても、変化球に自然と合わせられるようになった。
手応えを深め、数字になって表れたのが、シーズン後だった。宮崎で行なわれていたフェニックスリーグでは打率4割4分4厘をマークし、2本塁打を放つ。台湾でのウインターリーグでも19試合に出場して、打率3割8分8厘、3本塁打、20打点と堂々の成績を残した。
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