現役引退の谷佳知が語った「残り72本よりも大切なもの」

  • 楢崎豊(報知新聞社)●文 text by Narasaki Yutaka
  • photo by Kyodo News

 引退後は家族と過ごすことに多くの時間を割いている。

「引退会見で『温泉に行きたい』と言ったし、行こうかなと。長野や山梨に行ってきたよ。それに、今まで(家のことは)妻に任せきりだったから、子どもの習いごとの送り迎えをしたりしている。ちょっとは助けになっているのかな。家族と一緒にいる時間が長くなったなという充実感はある」

 最後に、「もし、ひとつだけ願いが叶うとしたら何をしたい」と聞くと、こんな答えが返ってきた。

「今の感覚を持って、高校生のときからプロに挑戦したい。あっ、それにホームランバッターでもいいかな。もっと遠くに打球を飛ばしたい」

 引退しても野球への愛情は止まらない。いつかユニフォームを着て、指導者になるという夢もある。谷佳知の野球という旅は、まだ終わらない。

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