元同僚が明かす、阪神CSのキーマン・福原忍&安藤優也の真実 (2ページ目)

  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 昨年、福原はセ・リーグトップの38ホールドを挙げ、最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを獲得した。16年目にして初のタイトルだった。そして今季も33ホールドで2年連続のタイトル奪取。阪神リリーフ陣の絶対的な存在として輝いている。

 一方の安藤は、2002年に自由獲得枠で入団するなど、将来を嘱望されていた。1年目は先発として3勝にとどまったが、2年目に中継ぎに転向すると才能を開花させ、チーム18年ぶりのリーグ優勝に貢献。その後、先発とリリーフを繰り返したが、13年から再びリリーフとなり、今年まで3年連続50試合以上の登板を果たしている。阪神投手陣の精神的支柱であるが、安藤の投球フォームは後輩たちから「理想」と憧れを持たれるほど、完成されたものだった。

「ある時、(藤川)球児と(藤田)太陽に、『理想のフォームは誰?』と聞くと、ふたりとも『安藤さん』って言うんです。『なんで?』と聞くと、『ゆっくり足を上げて、しっかり体重移動をし、腕の振りはそこまで速くないのに球速がある。あの投げ方であれだけの球が来たら、打者は打ちづらいと思います』という答えが返ってきました。投手が憧れる投手。それが安藤さんでした」

 フォームの美しさもさることながら、捕手目線で見た時、安藤の本当のすごさはコントロールだという。

「右打者の外角低めのコントロールは、阪神投手陣の中でも群を抜いていました。構えたところに寸分の狂いもなく、糸を引くような感じでミットに吸い込まれていく。あのコントロールの良さは見事というしかありませんでした」

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る