将来の4番候補。岡本和真に待望のプロ1号はいつ出るのか? (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 3月にイースタンリーグが開幕し、岡本も順調に試合数を重ねていたが、高校時代に痛めたことのある腰に違和感を訴えた。そこから約1カ月、実戦から遠ざかってしまった。4月末に復帰し、5月7日の関西独立リーグとの交流戦(非公式試合)で本塁打を放ったが、その後、下半身のコンディション不良で再び離脱。4カ月の間で2度の離脱を余儀なくされた。

 これでは好結果を残せるはずがない。万全の状態でない選手が本塁打を打てるほど、プロは甘くない。バッティングだけでなく、守備にも影響が出た。三塁の守りでは、ライン際に弱く、捕球できずにスタンドから野次られることもしばしば。一軍で戦うレベルにないことは明らかだった。

 それでも原監督が岡本を一軍の練習に呼んだのには、理由があった。以前、ある練習日のこと。原監督は次のように語っていた。

「岡本はそろそろガンガンやらないといけない。新入生歓迎会は終わったんだから......。これからは荒波にぶつかっていかないといけない」

 ファームから一軍昇格の推薦の声が上がってこないことに、もどかしさを感じていた。だからこそ、現状がどのようなものなのか、後半戦に一軍で起用できるのかなど、この目で見ておきたかったのだ。

 一方の岡本は、「焦りとかはないですが、早い段階で(本塁打を)打って、アピールしなくてはいけないと思っています」と自分の置かれている状況を理解しているが、当然、納得はしていない。

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