西武・秋山翔吾、マートン超えの年間225本ペースで安打量産中 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「今年はボールを点でなく、線でとらえている印象があります。だから、変化球にもしっかり対応できていますし、どんな球に対しても自分のスイングをしています。また左打ちの秋山は、これまで左投手が相手だと右肩が開きやすくなり、外のボールを苦手にしていました。ですが、今年は肩が開かず、外のボールに対しても強いスイングができています。しっかりと振り切れるようになったことで、当たり損ねでもヒットになるケースが増えてきました」

 今季、ここまでの秋山の左右投手別の成績を見てみると、対右投手の打率.338に対し、対左投手は打率.432と打ち込んでいる。左投手を苦にしなくなったことで、安定した数字を残せるようになった。

 次に、チーム別の打撃成績を見てみたい。

対楽天/38打数17安打(打率.447)
対オリックス/33打数14安打(打率.424)
対ソフトバンク/38打数12安打(打率.316)
対ロッテ/35打数11安打(打率.314)
対日本ハム/30打数9安打(打率.300)

 対楽天、オリックスは4割以上の高打率をマークしているが、特筆すべきは全チームから3割以上をマークしていることだ。苦手チームがないということは、好不調の波がなく、コンスタントに数字を残せることにもつながっている。

 昨年、両リーグ最多のシーズン193安打を放ったヤクルトの山田哲人は、杉村繁チーフ打撃コーチから「週に7本ヒットを打つことを目標にしよう」というアドバイスを受け、それを着実にクリアしていったのだが、秋山も「毎試合、ヒットを積み重ねていくことが目標」と語る。ここまで秋山は、1試合2安打以上が21試合あり、逆にノーヒットに終わったのは6試合しかなく、2試合連続ノーヒットは一度もない。

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