2015.02.06

野村亮介&浜田智博のルーキーコンビが中日投手陣を救う!

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by AFLO

 中日のルーキーで、一軍キャンプに参加している野村亮介(ドラフト1位)と浜田智博(ドラフト2位)の両投手。実は、このふたりが今年のセ・リーグの新人王を争うのではないかと思っている。

 拙誌『野球人』の「流しのブルペンキャッチャー」という企画で、このふたりの球を受けたことがある()。彼らのピッチングに以前から興味を持ち、ずっと捕ってみたいと思っていたのだ。ともに打者を威圧するような球速があるわけではないが、なかなか打たれない。
※安倍昌彦氏はかつて早稲田大野球部でキャッチャーをしていた経験を持つ

タイミングの取りづらい変則的な投げ方が持ち味の浜田智博

 野村には、プロの一軍でも即通用する精緻な制球技術がある。187センチの長身から投げ下ろして、両サイド低めに構えたミットを外れたのは、40球のうちわずか3球だけ。その上、140キロ前半のストレートと同じ腕の振りからスライダーとフォークを投げ込んでくる。正直、これは見極めがつかない。

 静岡・静清高時代、3年春のセンバツで日大三高のエース・吉永健太朗(現・早稲田大)に真っ向勝負を挑み、敗れはしたがピッチングの内容では負けていなかった。その後、社会人野球の三菱日立パワーシステムズに進むと、持ち前の制球力に磨きがかかり、走者は許しても得点を許さない抜群の安定感を身に付けた。

 一方の浜田は、"バンザイ投法"と言われているように、変則投法が持ち味のサウスポーだ。ボールを持つ左手のテイクバックが短く、すぐにトップの位置にくる。同時にグラブを持つ右手も左手と平行に上がるため、このような名前が付けられた。その投げ方から右打者のインコースに食い込むクロスファイア-を中心に、スライダー、カーブ、フォークを駆使したピッチングを身上としている。

 そして、このフォームの最大の特長はタイミングの取りづらさだ。いったんグラブの中にセットしたボールは、トップの位置になっても頭の後ろに隠れたままで、リリースの瞬間、耳のあたりから急に飛び出してくる感じだ。とにかく、見にくい。

 ボールを受けた時も何度かミットを出すのが遅れた。フォーム全体を見ていたら絶対に遅れてしまう。リリースポイントとおぼしきあたりの一点をじっと見つめて、それでやっと間に合う。