3年後の世界一へ。こんな「侍ジャパン」が見たい
侍ジャパンの小久保裕紀監督は、今回の日米野球を前にこう語っていた。
「今までのような親善試合ではなく、代表の強化試合として勝つことにこだわる」
一塁へ全力疾走する選手たちの姿を見れば、監督の思いが選手に伝わっていることがよくわかった。そして11月15日の試合では4投手による継投ながらメジャーチーム相手にノーヒット・ノーランを達成。侍ジャパンは24年ぶりとなる勝ち越しを決めた。
日米野球で24年ぶりに勝ち越した侍ジャパン・小久保裕紀監督
それにしても、日本チームが侍ジャパンに変わり、選手たちが同じユニフォームに袖を通すだけで、これまでの日米野球にはなかった雰囲気が生まれるから不思議だ。これまで、どちらかといえば日本チームは脇役だったように思える。それが今回は、試合前の選手紹介でもメジャー選手に負けないぐらいの大歓声が起こり、侍ジャパンのユニフォームを着たファンも数多くいた。
では、日米野球を観戦したファンたちは、侍ジャパンについて何を思い、何を期待したのだろうか。ファンたちの声を集めてみた。
―― 今回、侍ジャパンに選出された選手の顔ぶれに満足していますか?
「今のチームで満足です。メジャー相手に勝ち越しましたし、単純に強いと思います。若手も多いし、のちのちも期待できる。個人的には、村田修一(巨人)を入れてほしかった。巨人ファンなので(笑)。今のチームは大砲が少ないじゃないですか。村田もこういう試合では一発を期待できると思うんです」(藤川さん/48歳)
ちなみに、今回の侍ジャパンの平均年齢は25.7歳。第1回WBCが28.3歳、第2回が29.4歳、第3回が29.2歳だったことを思えば、かなり若い。さすが「3年後を見据えた編成」と言われるだけのことはある。投手の最年少は20歳の大谷翔平(日本ハム)、野手は22歳の山田哲人(ヤクルト)だった。
「ベイスターズファンの僕としては、山口俊(DeNA)が入っていないのが残念でした。これからベイスターズのエースに成長して、3年後の代表を目指してほしい」(田口さん/31歳)
「今のチームでもいいけど、濱田達朗(中日)や松井裕樹(楽天)とかかも経験を積ませるという意味で、今回のメンバーに入れてもよかったと思います」(栗原さん/18歳)
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