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再び首位奪取へ。広島の命運を握るふたりのキーマン (3ページ目)

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 槙原氏も投手陣の休養の取り方に注目する。

「特に中継ぎは開幕からかなり使われている上に、時期的にも疲れが出る頃です。一岡が離脱したように、実際に影響も出ている。他のリリーフ陣も球威は春先より落ちている。その中でどう休養させながら使っていくか。首脳陣の起用法が大事になってきますね」

 かつて、絶対的な守護神、佐々木主浩のいたベイスターズは、権藤博監督がその前を任せる中継ぎ陣の「ローテーション」を考え、酷使を避けてシーズンを乗り切らせた。前が打たれては切り札の持ち腐れになるからだ。カープにも信頼度の高いミコライオというクローザーがいる。ミコライオを有効に生かすためにも、3日連投は避けるといった中継ぎ陣の丁寧な起用が求められるのではないか。

 ジャイアンツとカープの差は交流戦終了時点で2.5ゲーム。9連敗を喫した割にはそれほど引き離されてはいない。

「今のジャイアンツは投打とも盤石とはいえません。それでも交流戦で優勝するあたりはさすがですが、付け入る隙もある。打線でいえば好調な亀井善行をどう抑えるか、投手でいえば若い小山雄輝などをどうやって攻略するか。そのあたりをうまくできれば、ジャイアンツの独走を許すことはないはずです」(与田氏)

 23年ぶりのリーグ制覇へ、カープの挑戦はまだ終わらない。

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