遅れてきたBIG3。中日・濱田達郎「偶然」の野球人生 (3ページ目)
行く予定のなかった公園でたまたま出会った友達に誘われて始めた少年野球。そして、川上のケガにより回ってきた先発の大役。2度の「偶然」が、濱田の人生を切り開いてきた。
いや、違う。2度の偶然を「チャンス」に変え、そのたび「結果」を残してきた濱田達郎という人間の力量が人生を切り開いたのだろう。
ルーキーイヤーの昨年は、ファームでも散々な結果に終わった。彼を変えたものは何だったのか。腕の角度を元のスリークォーターに戻したから、という人もいる。確かにそれも理由のひとつかもしれない。肩の痛みが完全に癒えたから? 実際、それは大きいだろう。
ただ、それだけだとは思えない。今年、彼の投げている姿から、「野球で食っていく」「野球で生きていく」という覚悟のようなものが伝わってくる。もちろん、邪推かもしれないが、濱田達郎という男にここまで腹をくくらせた何か大きな存在、大きな理由が隠されているような気がしてならない。
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