新人王最右翼は? 解説者7人の「ルーキー診断」
昨年は小川泰弘(ヤクルト)、菅野智之(巨人)、則本昂大(楽天)、藤浪晋太郎(阪神)ら、ルーキーの活躍が話題になった。そして今年も、大瀬良大地(広島)、石川歩(ロッテ)を筆頭にルーキーたちが躍動している。はたして、彼らの実力は本物か? 解説者7人に語ってもらった。
ここまで3勝をマークしているロッテの石川歩。
◎吉井理人(元日本ハムコーチ)
「今年のルーキーでいうと、ロッテの石川歩(6試合、3勝1敗、防御率2.14)がナンバーワンだと思います。彼は何年もプロの世界で投げているような落ち着きがあり、マウンド捌きは新人離れしています。不利なカウントになっても慌てることなく、淡々と投げ込んでくる。堂々としていますよね。ストレートはそれほどスピードがあるわけではないのですが、ベース付近で加速するというか、実際の球速表示よりもバッターは速く感じていると思います。腕の振りがスムーズで、しかも強く振れる。だから、ボールにキレが生まれるんです。それにプロ1年目というのは、社会人出身であってもフォームがしっくりきていない投手が意外と多いのですが、石川は完全に出来上がっています。そういった部分も新人離れしていますね」
◎野村弘樹(元横浜コーチ)
「ロッテ・石川歩はスピード、キレ、コントロールとも抜群で、自分のピッチングというものを確立しています。バッターを打ち取るパターンというのを持っているから、ピンチになっても慌てることがありません。変化球でもしっかりストライクが取れますし、バッターとしては的を絞りづらい。ルーキーですが、非常にレベルの高いピッチングができる投手ですね。
そして投手でもうひとり気になるのが、DeNAの三上朋也(13試合、0勝0敗3ホールド、防御率0.53)です。190センチの長身を生かし、真上から投げ下ろしてくる球は角度があり、低めに決まった時は本当に素晴らしい。今はソーサの離脱などで、暫定的に抑えとして投げていますが、いつかはDeNAの絶対的守護神になってほしい存在。それだけの力を持っている投手だと思います」
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