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20歳の新星。日本ハム・上沢直之が描く奇跡の成長曲線 (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Nikkan sports

 本人がひたむきに頑張った成果だと思う。確かにそうだろう。素晴らしい指導があっても、本人が努力しなければ結果は生まれない。

「真っすぐな性格のヤツです。まだ若いのに、聞く耳を持っている。高校の頃も、レギュラーも控えも分け隔てなく付き合って、自分のミスには下級生にも『すいません』って言えるヤツでした。(プロでも)かわいがってもらえると思います」

 小学校時代はサッカーに夢中で、中学では軟式野球部の控え投手だった。

「そんな彼が、高校でエースピッチャーになって、今はプロで、こうやって一軍で頑張れている。野球が面白くてしょうがないんじゃないですかねぇ」

 昨年の12月、専大松戸高のグラウンドに戻ってきた上沢は次のように言ったという。

「楽しいです。そして、厳しいです」

 短い言葉の中に、最初の正念場である“3年目”を迎える思いがこもっていた。

「優しそうなイケメンに見えて、よく見ると一本、芯が通っている。あの顔の通りのヤツです」(森岡部長)

 今、伸び盛りの青年である。

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