2013.10.31

坂本、阿部無安打でも勝利。巨人に強大な「伏兵力」あり

  • 中島大輔●構成 text by Nakajima Daisuke
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

飯田哲也が見た日本シリーズ第4戦

 日本シリーズの第4戦は巨人・ホールトン、楽天・ハウザーの両先発で始まり、巨人が6対5の逆転勝利を収めた。これで今シリーズの対戦成績は2勝2敗のタイに。両チームの先発がともに3回でマウンドを降りた一戦は、采配面で動きの多い展開となったが、勝敗のポイントはどこにあったのだろうか。90年代にヤクルトの不動のセンターとして4度の日本一に貢献し、今季までヤクルトの守備走塁コーチを務めた飯田哲也氏に解説してもらった。

日本シリーズ第4戦、決勝のタイムリーを放った寺内崇幸

 巨人にとって、昨日の第4戦は絶対に負けられない試合でした。しかも、初回にアンドリュー・ジョーンズの3ランで先制されるという苦しい展開。そんな巨人を救ったのが、長野久義の「後ろにつなぐ」という気持ちだったと思います。

 1対4で迎えた4回裏、ふたつの四球で無死一、二塁とした後、1番の長野が打席に入ります。「俺が決めてやる」となってもおかしくない場面で、右におっつけるバッティングをしました。巨人を勝利に導いたのは、長野のこのバッティングだと思います。もしこの回、巨人が無得点に終わっていれば、最後まで楽天のペースになっていたと思います。それだけに、長野のこの1本は大きかった。

 2戦目までの長野は8打数1安打でしたが、相手は則本昂大と田中将大。いいピッチャーはそう簡単には打てません。それを吹っ切って、3戦目は4打数2安打、4戦目は3安打3打点。見るからに、思い切りがよくなっていますね。