2013.08.08

2位に6.5ゲーム差。それでも拭えぬ楽天の「不安要素」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

 球団史上初の首位で前半戦を折り返した楽天は、後半戦に入っても勢いは止まらず、8月7日のオリックス戦に敗れ球団新記録となる8連勝こそ達成できなかったが、それでも2位に6.5ゲーム差をつけ独走状態に入っている。そうなると期待したくなるのが、悲願の初優勝だ。野球解説者の与田剛氏に優勝の可能性を訊くと、次のように語った。

「楽天には優勝経験者が圧倒的に少なく、シーズンが進むにつれてプレッシャーも大きくなる。その時にどんな戦いができるかでしょうね。キーマンを挙げれば、野手なら松井稼頭央とアンドリュー・ジョーンズ。投手なら斎藤隆です。優勝経験がある彼らがいい状態でプレイできれば、初優勝も見てくると思います」

これまで中日、阪神の監督として3度のリーグ優勝を果たしている星野監督

 球団創設9年目という歴史の浅さゆえなのか、7.5ゲーム差をつけても「どこかで失速するのでは……」と心配しているファンも多いことだろう。楽天の1年目に守備・走塁コーチを務め、現在も楽天の試合を中心に解説を務める高橋雅裕氏はこう語る。

「これがジャイアンツなら、安心して『このまま優勝』となりますけどね。まだ50試合以上もあります。開幕から15連勝中の田中将大という絶対的なエースがいますが、ローテーションはずっと厳しい。ルーキーの則本昂大がここまで9勝6敗と頑張っていますけど、塩見貴洋、釜田佳直、長谷部康平、永井怜といった投手が先発として機能していない。まだ先発陣は磐石とは言えません」

 また、現代の野球では先発ローテーション以上に重視されるのがブルペンの存在だ。今の楽天のブルペン陣を見ると、ラズナー、青山浩二、斎藤隆、小山伸一郎と、一応、駒は揃っているように思えるのだか……。

「安定はしているんですが、まだまだしんどい。一昨年、ソフトバンクが優勝した時の森福允彦、ファルケンボーグ、馬原孝浩のような、『彼らが出ると、得点できないよ』と相手が嘆くほどの絶対的な安心感はまだありません」(高橋氏)