ついに始まった交流戦。この「因縁の対決」を見逃すな! (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Nikkan sports

 また、今年ならではの因縁の対決といえば、WBCで戦った前田健太(広島)とアンドリュー・ジョーンズ(楽天)も見逃せない。勝てば準決勝進出が決まる大一番で、日本のマウンドを任されたのが前田、オランダの4番を任されたのがジョーンズだった。試合は鳥谷敬(阪神)の先頭打者アーチなど、初回から日本打線が爆発し、16-4(7回コールド)と圧勝。前田は5回を投げ、被安打1、無失点と好投。ジョーンズに対しても2打数2三振と完璧に押さえ込んだ。ジョーンズとしては何としてもお返しをしたいところ。交流戦開幕となった横浜DeNA戦で3ランを放つなど、状態も徐々に上がってきている。再戦に向け、舞台は整いつつある。

 最後に、古巣との対決を楽しみにしている者もいる。今年、阪神に入団し、3年ぶりに日本球界に復帰した西岡剛だ。かつてロッテの核弾頭として首位打者を獲得し、日本一にも貢献した。そして3年前、憧れだったメジャーの夢を断ち切れず、海を渡った。その時、メジャー行きを後押ししてくれたのがロッテだった。また、日本球界に復帰する時も、「戻って来い」とロッテは獲得に手を上げてくれた。西岡は言う。

「ロッテは自分を育ててくれたし、特別な球団。複雑な気持ちがないわけではないが、グラウンドで成長している姿を見せることが何よりの恩返しだと思う」

 ともに好調を維持している西岡とロッテ。どんな思いで古巣との対戦に挑むのだろうか。

 もちろん、交流戦の勝敗も気になるが、この1カ月は因縁の対決、隠れた名勝負に一喜一憂するのも悪くない。交流戦はまだ始まったばかり。まだまだ注目の対決は続いていく。

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