2012.10.27

【プロ野球】日本シリーズ開幕。
投手力充実の日本ハム「3度目の正直」に自信

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • 青山浩次●写真 photo by Aoyama Koji

今季14勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルを獲得した吉川光夫 今日10月27日から始まる日本シリーズは、昨年に引き続き両リーグの優勝チーム同士が対戦することになった。

 セ・リーグを圧倒的なゲーム差で勝ち抜いたジャイアンツだったが、クライマックス・シリーズ(CS)ではドラゴンズに3連敗を喫するなど土俵際まで追い込まれた。それでも、そこから底力を発揮し、最後は3連勝で日本シリーズ進出を決めた。一方、混戦のパ・リーグを最後に抜け出したファイターズは、CSでは一変して無傷の3連勝を飾り、ホークスを圧倒。対照的なプロセスで日本シリーズに進出した両チーム。勝負のポイントになるのはどこか。

「二冠王の阿部慎之助を筆頭に、長野久義、坂本勇人とジャイアンツは3人の3割打者を擁している。その強力打線にファイターズ投手陣がどう立ち向かうのか。ポイントはそこになるでしょうね」

 そう語るのは、93年のセ・リーグ最多勝投手で、現在は評論家として活躍する野村弘樹氏だ。なかでも、最も注目する選手としてファイターズの若き左腕の名を挙げた。

「おそらく初戦は、パ・リーグ最優秀防御率(1.71)のタイトルを獲得し、14勝を挙げた吉川光夫が先発するでしょう。とにかく思い切りがよく、ストレートに力があって、打者に真っ向勝負を挑める数少ない投手です。彼がジャイアンツの強力打線を封じて初戦をものにすると、一気にシリーズの主導権を握る可能性があります。ジャイアンツはドラゴンズとのCSで主軸が決定的な仕事をさせてもらえず苦戦しました。結果的に脇役の活躍で何とか勝ち抜きましたが、日本シリーズは主軸の活躍なしでは厳しいでしょう」